ごあいさつ
われわれの生活に大きな影響を与えているCOVID-19の発生から3回目の春を迎える2022年4月1日に、新潟県燕市内に重症心身障がい児者を対象とした多機能型事業所「ロンディーネの杜」を開設することとなりました。
われわれの地域は、医療の面では医師偏在指標が全国的にワースト3に入る新潟県の中でも最下位の医療圏に位置します。しかしこの環境下でも多くの医療的ケア児者が家族と共に自宅で日々の生活を送っています。幸いなことにこの地域には病院と学校が一体化した施設があります。新潟県立吉田病院と新潟県立吉田特別支援学校です。このような地域で、普通に生活している医療的ケア児者とその家族を支援しようと考える仲間が少しずつ集まりました。始まりは2015年の重症心身障がい児育児サークル「つうぃんくる」(家族会)の結成でした。家族メンバーと共にその立ち上げに中心的に関わったのが本NPO法人の共同代表の一人である松宮孝子理学療法士です。
私は県立吉田病院の小児科医師として長年小児慢性疾患診療に携わり、併設の特別支援学校の校医としても医療的ケア児に関わっています。小児科医という立場で、医療、教育、福祉、行政等、関係する多職種を繋ぐ役割が主たるものと認識しています。
わが国では、これから急激な少子高齢化多死人口減少社会の到来が予測されています。誰でもいずれは何らかの障がいを抱えて暮らすことになるということを高齢者となった私自身が実感しています。障がい者にやさしい社会はすべての人にやさしい社会です。このNPO法人が、誰もがその人なりに「幸せなこころで生ききる」ことができる地域づくり、を大きなテーマとして発展していくことを願っています。
アメリカで結核療養所を開設したトルドー医師の銅像に刻まれている「時に癒し、しばしば支え、常に慰む」という言葉があります(砂原茂一著「医者と患者と病院と」)。われわれの「ロンディーネの杜」のキャッチフレーズを「寄り添い、支える」としました。COVID-19が収束し、地域の多くの人が関わり、集えるような「憩いの杜」になってほしいと期待しています。
NPO法人燕メタセコイアの会理事長 柳原 俊雄
法人概要
法人名 | 特定非営利活動法人 燕メタセコイアの会 |
理事長 | 柳原 俊雄 |
施設名 | ロンディーネの杜 |
施設長 | 松宮 孝子 |
住所 | 〒959-0241 新潟県燕市吉田神田町19番8号 |
電話番号 | 0256-78-7001 |
FAX番号 | 0256-78-7001 |
従業員数 | 11名 |
設立年月 | 令和3年7月 |
事業内容 | 重症心身障がい児者を主な対象とした多機能型事業所 |