重症心身障がい児・医療的ケア児とは
重症心身障がい児・医療的ケア児
「重症心身障がい児」とは「重度の知的障がい」および「重度の肢体不自由」が重複している子どもたちのことです。話すことができず、歩くこともできない重い障がいを抱えている子どもたちの総称で、大島分類よって定義されています。これは、医学的診断名ではありません。児童福祉での行政上の定義(呼び方)です。
近年、「医療的ケアのある児童」略して「医療的ケア児」と呼ばれる子どもたちも増えています。痰の吸引を必要としたり人工呼吸器をつけている子どもたちもいます。
なぜ重い障がいを持つ子どもが増えているのか
小児医療の進歩により救われる命が増えましたが、同時に重い障がいを持つ子どもの数も増えています。しかし、地域での支援体制が追いついておらず、重い障がいのある子どもたちの受け入れ施設が不足しています。家族の生活の質が大きく左右されるため、社会全体での支援体制の整備が求められています。
私たちが直面している厳しい現状
重症心身障がい児・医療的ケア児は、18歳を超えると「者」となります。しかし、これは法律や制度上の区別に過ぎず、一人の人間としての区切りを表すものではありません。重い障がいを持つ子どもの世話は24時間続き、家族の生活は想像を絶するものになります。
平成24年に児童福祉法が改正され、児童発達支援や放課後等デイサービスが設けられましたが、事業の運営が難しい現状があります。福祉制度のサービス提供だけでは事業経営が難しく、専門職の育成も不十分なため、家族が多くのケアや手続きを抱え込んでいる状況です。
皆様一人一人の力を必要としています
重症心身障がい児者支援を行う職業の分野では、知識や経験のある人材確保があまりできておらず、慢性的な人手不足に陥っています。
また、重症心身障がい児・医療的ケア児が利用できる施設はまだまだ新潟県内には少なく、利用希望者に利用日数を制限せざるを得ない状況にもなっています。
そのため、私たちはより手広い支援ができるようになる必要があります。
そのためには、皆様一人一人のご理解・ご支援が必要不可欠です。